勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

年収10倍アップ、効率10倍アップでおなじみの勝間和代さんの新著である。今回のテーマは「フレームワーク」。自分の今後の課題が、フレームワークの構築だと考えている私にとっては、タイムリーな内容だった。

ビジネス思考力って何?

詳しい要件は本書を読んで確認してもらうとして、簡単に言えば「時間をかけずに多く稼ぐための考え方」とのこと。誰だって仕事にかける時間を減らして質の良い成果を人よりたくさん上げたいだろう。

1つ1つは簡単に思える「7つのフレームワーク力」

本書で挙げられているフレームワーク力は下記の通り。

1.論理思考力
2.水平思考力
3.視覚化力
4.数字力
5.言語力
6.知的体力
7.偶然力

これら1つ1つについては比較的簡単に思える。事実、職場の所謂「デキる人」という人はこの中の3つくらいを実践出来ているなと感じる。そのため、分かっていることを延々書かれていると思う人もいるだろうと思う。だが、そうした方は少し自問してみてほしい。最近下記のような事を感じていたり誰かから指摘を受けたことは無いだろうか。

1.仕事上のミスや発言等について原因を追及される(または自分でしてみるが結論が出ない)。
2.ある考えを突き詰めるあまりもっと単純で楽な方法を見逃すことがある。
3.書類を作ってる際に文では無く図やグラフを使うように言われる。
4.話が具体的で無い、説得力が無いと言われる。
5.話が通じない、何を言いたいのかよく分からないと言われる。
6.頭がぼーっとする、身体がだるい。
7.周りばかり運が良いと思う。

ベタな例えで恐縮だが、7つのフレームワーク力それぞれについて、不足していると起こりそうな困りごとを考えてみた。もし当てはまってしまった、という方がいたら本書を読む価値はあるように思う。是非読んでみてほしい。

どれか1つで役に立つ場面は少ない

これらのフレームワーク力はスキル以前の基礎体力的な「強み」だ。本人の資質やこれまでの経験によって意識することなく身に付くこともあるので他も出来ているような気がするから軽視されがちなのだろうと思う。けれど、これらのフレームワーク力の5〜6つくらいを高い水準で維持している人を私は知らない。正確には私の直接の友人や先輩にはいないと考えている。半径ワンクリックだと一気に該当すると考えられる人が増えるのだけど。
これらの強みにも得手不得手がある。視覚化能力は全体像を掴むのには強いが詳細を深く詰めるのが苦手、というようにそれぞれのフレームワークを取り組む仕事に合わせて使い分ける必要がある。あるいは組み合わせて使う必要がある。ところが、手持ちのフレームワークが少ないと他の人が簡単に解決していることに余計な時間がかかったりしてしまったり、最悪状況が悪化してしまうことがある。私も含めて身に覚えがある人はしっかりと読んで少しでも早く身に付けたいところだ。

実践しよう!

私は勝間さんの本は易しくて厳しいと思っている(笑)。所謂ハウツー本と違って書いてある内容を実践するには負荷の大きいものもけっこうある。度々出てくる「blogに本の感想を書く」のはしんどい(笑)*1。けれど、書いてみて初めて分かった。その中でも比較的簡単なものもあると思う。本書の中で言うと「三毒を追放する」があたるのではないか。三毒とは「妬む・怒る・愚痴る」のことでこれらはやはり体に毒を回すそうだ。ストレス社会と言われる現代、難しいとは思うけれどここから始めてみるのはいかがだろうか。

個人的には都度読み返したいと思える良書であった。

*1:勝間さんは3行で良いからと言っている。